はじめに
大量のExcelデータを手作業で集計するのは、とても大変ですよね。
「もっと簡単に集計できないの?」という方におすすめなのが、ピボットテーブルです。
ピボットテーブルは、データを自動で分類・集計できるExcelの便利な機能。
今回は、ピボットテーブルの基本的な使い方から、どんな場面で活用できるのかまで、わかりやすくご紹介します。
ピボットテーブルとは?
ピボットテーブルとは、Excelの表データをもとに、瞬時に集計・分析を行える機能です。
「商品ごとの売上」「地域別の人数」「月別の合計金額」など、条件を変えて集計したいときにとても便利です。
従来の関数を使った集計とは異なり、マウス操作だけで集計ができ、データの切り口を自由に変えられるのが大きな特徴です。
こんなときに役立ちます(活用例)
- 月別の売上を自動で集計したい
- 都道府県ごとにアンケート結果を集計したい
- 商品カテゴリーごとの在庫数を確認したい
- 担当者ごとの対応件数を分析したい
一つの表データから、さまざまな角度で集計できるのがピボットテーブルの強みです。
ピボットテーブルを使う前の準備:表データを整える
ピボットテーブルを使うには、元になるデータが整っていることが重要です。
✅ データの整え方
やること | 内容 |
---|---|
見出し行を1行目に入れる | 各列の名前(例:日付、担当者、金額など)を入力 |
空白行・空白列をなくす | データに空白があるとエラーの原因に |
一貫した形式で入力する | 数値と文字列が混在しないよう注意 |
データ範囲をテーブル化すると◎ | 後のメンテナンスがしやすくなります |
ピボットテーブルの作成手順【図解付きでわかりやすく解説】
ここでは下の表をもとに、ピボットテーブルを作成する手順を解説します。

まずは、元データをテーブル化しておくことをおすすめします。
✅ ステップ1:元データをテーブルとして設定する

テーブル化の方法については下をご覧ください。
✅ ステップ2:ピボットテーブルを挿入する
1. テーブル内の任意のセルをクリック
2. 上部メニューから「挿入」タブ → 「ピボットテーブル」をクリック

3. 表示されたウィンドウで以下を設定
- 「テーブル/範囲」にテーブル名が自動で表示されます(例:「テーブル1」)
- 「新規ワークシート」を選択
- 「OK」をクリック

➡ これで、新しいシートにピボットテーブルの空枠が表示されます。

✅ ステップ3:フィールドをドラッグ&ドロップで配置
右側に表示される「ピボットテーブルのフィールド」ウィンドウを使って、以下のように項目を配置します。
目的:担当者別に売上を集計したい
【フィールドの配置】「担当者」→ 行、「売上金額」→ 値

目的:商品ごとに売上件数を知りたい
【フィールドの配置】「商品名」→ 行、「商品名」→ 値(カウント)

目的:担当者 × 商品 の売上を比較
【フィールドの配置】「担当者」→ 行、「商品名」→ 列、「売上金額」→ 値

✅ ステップ4:集計方法を変更したい場合
- 値フィールド(例:「合計 / 売上金額」)をクリック
- 「値フィールドの設定」を選択
- 「平均」「最大値」「件数」など、目的に応じて集計方法を変更できます

🔍 補足:表が更新されたらどうする?
元のテーブルに追加、修正などで変更が生じた場合は、ピボットテーブルを更新する必要があります。
方法1:ピボットテーブル選択中に右クリックで表示される「更新」を押す

方法2:ピボットテーブル選択中に表示される上部メニューから、[ピボットテーブル分析]→[更新]を押す

方法3:クイックアクセスツールバーに更新ボタンを表示させる
個人的にはこの方法がおススメです。詳しくは下のページをご参照ください。
よくあるミスと対処法
❌ 値が正しく集計されない
→ 数値が「カウント」になってしまうことがあります。
→ 値エリアで右クリック →「値フィールドの設定」→「合計」や「平均」に変更しましょう。
❌ 「データがありません」と出る
→ 空白セルや見出しの重複が原因です。データ範囲を再確認してください。
まとめ:まずは使ってみよう!
ピボットテーブルは、慣れてしまえば誰でも使える便利な機能です。
大量のデータを前にしても、関数いらずで「すばやく・正確に」集計できます。
次回は、ピボットテーブルの応用編として、実務で役立つ活用術や、ピボットテーブルを使うことで得られる業務効率化のメリットを詳しく紹介します。
次回予告:
📝【後編】
「ピボットテーブルの活用術:業務効率を劇的に変えるメリットと応用テクニック」
お楽しみに!
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